中村の仕事への考え方
お客様からの「ありがとう!」のために
「お客様のためだけに」「顧客第一主義」
「身を粉にして、お客様のためだけに、どこまでも……」
こんなキャッチフレーズを、昔もいまも本当によく見かけます。
似たような言葉に、かの有名な松下幸之助さんの「お客様は神様」という言葉もありますね。
私の尊敬する経営者も同じようなことを唱えて、
誰もが知っている大企業を、たったの一代で築き上げました。
ただし、この言葉はしばしば、誤解されているように感じます。
たとえば、
「自分の意思や気持ちは関係ない。お客様の言うことさえ聞けばいい」
「お客様のおっしゃることは、どんな理不尽なことでも言う通りにするべき」
といった具合。
どうも「お客様の前では奴隷のようになれ」という、
極端な捉え方をしてしまっている会社が多いように感じるのです。
一つ、エピソードを紹介しましょう。
ずいぶん昔のことになりますが、洋食か何かを食べに行ったときに、
私は驚くような経験をしました。
そこにいたのは、おそらく70歳目前の女性スタッフ。
テーブルまでオーダーを取りに来て、いきなり土下座をしたんです!
そして恭しく、「本日はご来店ありがとうございました」と。
まるで、江戸時代か何かの「お代官さまぁ!はっはぁ」というかんじで。
「何もそこまでしなくても」と、逆に恐縮した思い出があります。
きっと女性スタッフ(というか、そのお店)にとっては、
土下座をして、私をまるでお代官様のように扱うことが
「お客様のために」だったのでしょう。
でも私は、「お客様のために」というのは決して、
「言いなりになること」「相手にひれ伏すこと」ではないと思っています。
それでは、どういうことでしょうか?
私はこう考えています。
「ありがとうと言っていただけるように、力を尽くすこと」だと。
お客様が「ありがとう」と言ってくださるのは、
相手への感謝の気持ちがあるからだと思います。
「奴隷になってくれてありがとう」なんて思いませんよね。
お客様はなんらかの期待をして、お金を支払ってくださるわけです。
そして、そのことで何らかのメリットを得て、
その満足感から「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えるはずです。
だから、「お客様のために」というのは、奴隷になることではなく、
「ありがとう」を言ってもらえるように、
懸命に尽くすことが大切ということなんです。
当社も、本当の意味での「お客様のために」を実現するべく、
お客様からの「ありがとう」を集めていきます。
その「ありがとう」を一つでも多く、できるだけ多く集められるように。
お客さまとの関係は「51対49」
いま、「業者はお客様にとっての奴隷ではない」と書きました。
では、お客様と業者は対等なのでしょうか?
あまりに成績優秀でいつでも持ち上げられている営業マンや、
まわりにイエスマンしかいないような会社のワンマン社長なら、
そういうことを言う人も、時々います。
でも、私の見解だと、その考え方は完全に間違っています。
昔の職人風情の人は、たしかに対等だったのかも知れません。
「オレが工事をやってやる」という意識だったみたいですから。
少なくとも10年ぐらい前までは、結構そんな職人がいたのは事実ですね。
では、業者の方が100パーセント強いのか?
それは論外です。語るに値しません。
もし、そんな人がいるとするなら、
あの有名な占い家の細○和子さんとか長嶋茂雄さんとかイチローみたいな
他からは頭一つも二つも突き抜けた、いわゆる「スーパースター」だけでしょう。
私たちはそうはいきません。なにせ、同業種は星の数ほどいますから……。
そこで、私が考えた理論があります。
これから言うのは、これまで職人たちに対して、
現場で立ち話程度に言っていた言葉です。
何かの本に書いてあった言葉でもなく、誰かの受け売りでもありません。
間違いなく、私が考えた理論です。
過去の苦い経験とか楽しい経験などを通じて得た考え方だと思うのです。それは、
「51対49の理論」
どういう意味かというと、色々なシチュエーションに当てはめることができます。
とりあえず、弊社の本業であるリフォームに当てはめてみることにしましょう。
お客様が100パーセント強くて、業者は言いなりでしかないのか?
お金を出してくださるお客様は、王様のように振舞ってよいのか?
お金をいただく側である業者は、お客様には何も言えないのか?
どれも、間違っていると思います。
「業者とお客様の関係は、五分五分ではない」と先ほど申し上げましたが、
私は「51対49でお客さまのほうに分がある」と思っています。
お客様だけが偉いわけではありません。
かといって、もちろん業者が大きな顔をするのは論外。
「ほんの少しだけお客様に分がある」というのが、本来の姿だと思うのです。
だから私たちは選んでいただいたことに感謝しなくてはいけません。
そして当然、プロとしての技術をめいっぱい提供しなくてはいけません。
ただし、へりくだるのではなく、プロとしてのプライドをもって。
ここが、肝心なところだと思います。
だから、「51対49の理論」なのです。
出していただいた金額以上の満足感を!
私たちの業界には、星の数ほどの業者がいます。
そして、その中から一つの業者を選ぶ権利は、当然お客様にあります。
私たち業者は、「選んでいただけるように待つ」だけです。
だからこそ、選んでいただいた以上は、
「お客様に出していただける金額以上のものを提供する」
という心意気が大事だと考えています。
高い技術を提供するのは、最低限のライン。
お客様が本当に求めている形はどんな住まいなのか、
お客様にとってよりプラスになるリフォームはどのような形なのか
お客様ご自身も気づいていないような悩みや不安を明確にして、
それらを全部、きっちり取り除けるケアをしていく。
その一つひとつ、その積み重ねが、お客様の本当の満足につながるし、
お金を出していただく以上は、絶対にそこまでやるべきと考えています。
これからも工事代以上の価値ある工事を提供し、きめこまやかなサポートをして、
お客様の期待や想像以上の満足感を提供していきます!
工事の技術からマナーまで、すべて徹底!
仮に、卓越した技術があったとしても、挨拶ひとつできない会社ではダメ。
愛想は良いけど、ズサンな工事をする業者も、もちろんダメ。
工事技術からマナーや挨拶にいたるまで、すべてを徹底することが大事です。
その為には私たち中村ワークスは、「頼んでよかった」と思っていただけるよう、
職人にきちんとマナー教育をして、工事中の決め事も徹底しています。
たとえば、工事着工前には着工挨拶を行い、近隣の皆様へご挨拶に伺います。
工事中も、施主様はもちろん、近隣の方への挨拶も徹底するよう指導しています。
また、養生の徹底やゴミの分別など、当たり前の事ですがきちんと行うよう心がけています。
そしてもちろん、工事内容に関してもお客様にご納得いただけるよう全力を尽くしますし、
もしお客様にご満足頂いたとしても、さらにお客様にとってプラスになるものがあれば、
積極的にご提案差し上げるよう心がけています。
今の段階で、当社は結構頑張っていると自負していますが、
でも、「今日を経験した、明日の中村ワークス」の方が、
もっと良い会社になっていると思いますし、していくつもりで日々前進しています。
お金のありがたみを誰よりも実感して、全身全霊をかけて工事を!
私は昔、過去にとんでもない借金を背負って苦しんだ経験があります。
だからこそ、お金のありがたみを、人より分かっているつもりです。
ですから、お客様が工事代として私たちにお金を支払い、
大切なお家の工事を託してくださる以上は、絶対に裏切れません。
その金は、どんなお金なんだろう?
私にそのお金を出すときに、どんな気持ちになるだろう?
いつもそう考えます。
かつて中古の車を100万円で買った時でさえ、
清水の舞台から飛び降りる決意でしたから。
私の場合は、その車を見たり触ったりできたにも関わらずです。
リフォームは形が見えません。
定価もありません。
高いか安いか比較できません。
職人によって工事が変わります。
はっきり言って、不安ばかりだと思います。
きっと、私が車を買ったとき以上の覚悟に違いありません。
だからこそ、私たちを信頼してくださった「期待」と「覚悟」を、
しっかりと受け止める必要があると思うのです。
私たちにご依頼いただいた以上、全身全霊をかけ工事致します。
神に誓います。
株式会社 中村ワークス 責任者 中村元泰